モンステラの育て方

モンステラ

楕円形の鮮やかなグリーンの葉っぱ、個性的な樹形が印象的なモンステラ(フィカス)。寒さにも比較的強く、育てやすい観葉植物

緑濃く美しいハート形の葉に、深い切れ込みが個性的なモンステラ。
ハワイアングッズでおなじみの葉のシルエットが象徴的です。カトラリーやアクセサリーなど、多彩なアイテムのモチーフとして用いられるほどデザイン性が高く、初心者でも育てやすいインテリアプランツとして人気です。
独創的なモンステラをリビングに置くだけで、オシャレでモダンな雰囲気に。さまざまなテイストのお部屋に合い、モンステラのトロピカルな雰囲気にほっと癒されます。

つやつやとした楕円形の肉厚な葉

美しいラインの太めの幹が魅力

美しいラインの太めの幹が魅力

インテリア雑誌にも登場するモンステラの一番の魅力といえば、個性的な葉っぱでしょう。
原産地の熱帯アメリカでは直径1mを超える葉もあります。激しい風雨から葉を守るために、切り込みや穴をあけて葉が折れないように進化したといわれており、生命力の強さを感じさせる植物です。
また、つる性ならではの樹形もユニークで、つるや根っこを何本も伸ばして成長する特性をいかし、アートな雰囲気を演出できます。切り花のように葉をカットして一輪挿しで飾るのもオシャレ。

モンステラ 育て方カレンダー

モンステラ 育て方カレンダー

モンステラの育て方

モンステラの育て方

01.置き場所

モンステラの置き場所
モンステラの置き場所
モンステラの置き場所

室内でも育てやすいモンステラ。日陰でも強い植物ですが、熱帯アメリカを原産地とするため、あまり暗すぎる場所に長く置くと、葉のツヤが悪くなり、元気がなくなります。できれば、直射日光または、明るい半日陰に置きましょう。どうしても難しい場合は、1週間に1度だけでも日当たりの良い場所に移してあげましょう。

注意点

直射日光を好むといっても日差しが強い夏季は、葉っぱが焼けたり、黒く変色するので注意が必要です。この期間は半日陰、もしくは午前中のみ日光を与えましょう。また、エアコンなどの空調にも注意。空気が乾燥すると、葉の端が丸まったり、茶色くなるため、温冷風が直接当たる場所はNGです。乾燥対策として、1日に1~2度程度、霧吹きで植物の周辺に水を吹きかけましょう。空気中の湿度が保てるため、モンステラにとってもベストな環境となります。

02.水やり

モンステラの水やり
モンステラの水やり
必ず鉢底の穴から水がしみ出る程度与えましょう

土の表面がカラカラに乾いたらたっぷりと与えましょう。与える適切な量は、鉢の底の穴から少し水が出てくる量がベスト。与えるタイミングの目安は、表面の土を指でつまみ、手につかずパラパラしてきたらOKです。土が手にしっとりとつく場合はまだ土が湿っている状態なので、もう少し待ってから与えましょう。

注意点

植物の枯れる原因で多いのが、水のやり過ぎによる根ぐされ。常に湿った状態では根が呼吸できずに腐ってしまい、枯れてしまうので注意しましょう。ただし、直射日光が当たる場所は早く土が乾きます。また、夏季は特に注意が必要。気温の上昇に比例して土の乾きも早くなり、水を多く欲します。いずれも土の状態をこまめにチェックして適量を与えましょう。タイミングも重要で、夏季は午前中か夕方に、冬季は暖かい午前中か昼間に与えましょう。

03.肥料について

肥料について
肥料について
肥料について

栄養不足になると人間同様、植物も元気がなくなります。日光も浴び、水やりも適切なのに、「葉っぱのツヤが悪い」、「成長しない」などの症状が出たら肥料不足を疑いましょう。与える時季は、植物がもっとも成長するシーズンの春から秋にかけてがベストタイミング。冬季は寒さで一時停止するので、肥料は与えないようにしましょう。

注意点

肥料には固形と液体があり、それぞれ特徴があります。理想のスタイルとしては、固形肥料を置き、10日に1度程度、液体肥料を与えるのがベスト。手軽に購入できるものが良いでしょう。APEGOがおすすめするのは、観葉植物全般に適した肥料で、液体ならハイポネックス社の『ハイグレード観葉植物』、住友化学園芸社の『エードポトリン4号観葉植物用』で、固形は、ハイポネックス社『プロミック観葉植物用』、住友化学園芸社『エードボールCa』になります。

04.お手入れ方法

モンステラお手入れ方法

こまめに葉や土の状態をチェックすることが大切。植物は新陳代謝のため、古い葉から黄色くなり、新芽を出して成長します。最も古い葉が黄色くなったら早めに切り取りましょう。新芽の成長が促進され、イキイキとしたモンステラを楽しめます。

切り戻し

最も古い葉が黄色くなった場合は、早目に切り取りましょう

水と肥料をたっぷり与えることも忘れずに

葉は乾燥がひどい場合、葉の端から茶色に変色します。この場合も茶色の部分だけをカットすると良いでしょう。また、モンステラは光の向きに葉を向ける性質があります。同じ方向に置いておくと、偏った樹形になるので、たまには向きを変えてバランスよい樹形を意識しましょう。また、新芽は一番新しい葉の茎の真ん中の内側からとがった状態で出てきて自然に開きます。とってもやわらかい赤ちゃん葉なので、折れたり、破れたりしないように気をつけましょう。

よくあるご質問

Q

幹から根のようなものが出て来たのですが、切ってもいいでしょうか?

A

これは気根という空気中に生える根です。幹から土に向かって伸びていき、土の中に到達して水分や養分を吸収します。切っていただいても成長には問題はありませんが、よりしっかりした株に育てるためには切らずにそのままにしてあげる方が良いでしょう。

Q

葉の先端に水滴が付くことがありますが、これは何でしょうか。

A

これはサトイモ科の植物でよく見られる現象です。植物は根から吸収した水分を葉から蒸散します。その活動が活発になることで葉に水滴が付くことがあります。特に成長期によく見られます。この現象はモンステラ自体が健康でしっかりと根から水分を吸収している証拠と言えますので心配ありません。

Q

株分けをしたいと思うのですが、モンステラは株分けできますか?

A

大きく育ったモンステラの鉢の中は、根が詰まって水はけが悪い状態になっている場合があります。株分けを行えば、モンステラを元気に若返らせてあげることができます。
株分けはいつでも行えるものではなく、モンステラの場合でしたら、生育期の5月~7月頃が適切です。ご自宅に大きく成長した植え替え可能なモンステラがありましたら、ぜひ株分けにチャレンジしてみてください。

Q

樹形を乱れないようにするためのポイントはありますか?

A

モンステラは本来つる状に成長します。太陽の光の方向へ伸びていきます。葉の向きが均一になるようにモンステラの向きをこまめに変えてあげましょう。モンステラはあまり暗い場所だと間延びしたような貧弱な樹形になりますので室内の日当たりの良いカーテン越しの窓辺に置くのが良いでしょう。