観葉植物の鉢の種類と選び方について

観葉植物の鉢にはさまざまな種類がありますが、それぞれの特徴にはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、観葉植物を植える鉢の種類や特徴、選び方について解説します。鉢選びに迷っている方や、植物の植え替えを検討している方はぜひ参考にしてください。

目次

観葉植物の鉢の種類と特徴

鉢は観葉植物が暮らす「家」のような存在です。素材にもさまざまな種類があり、水はけや重量など特徴に違いがあります。また、おしゃれなデザインも多く、植物のサイズや見た目と上手に組み合わせることで、おしゃれな雰囲気を演出することができます。
では、具体的に鉢の種類とそれぞれの特徴を見ていきましょう。

1.プラスチック

プラスチック 鉢プラスチック製は、もっとも手軽に入手できる鉢の1つです。
最大の特徴は「軽い」ということ。観葉植物は日当たりや気温の変化に合わせて場所を移動することが多いですが、鉢の重量が重いと毎回の移動に労力がかかってしまいます。
その点プラスチックは素材が軽いため、手軽に移動を行うことができます。また、観葉植物を天井や壁から吊るすハンギングに向いている点や、安価で購入できる点もメリット。
一方で鉢の側面からの排水や通気性は低いため、鉢内の湿度が高くなりやすいといったデメリットがあります。夏場の暑い季節や、水やりの頻度には注意が必要です。

2.素焼き(テラコッタ・モスポット)

素焼き 鉢素焼きは観葉植物の鉢の中でもポピュラーな種類です。
素焼き鉢は粘土を焼いて作られており、鉢自体に小さな穴が開いているので、排水性と通気性にとても優れています。観葉植物を育てる際も水はけがよく根が呼吸しやすいため、根腐れを起こしにくく元気に成長してくれます。多肉植物のように乾燥した環境を好む植物にはぴったりです。
素焼きの鉢の中にもさまざまな種類があり、テラコッタやモスポットが有名です。
テラコッタはイタリア語で「焼いた(cotta)土(terra)」を意味し、700~900℃の低温でじっくりと焼き上げることで独特の風合いに仕上がります。
また、モスポットは何年も使い込まれたようなシックな見た目が特徴。ビンテージアイテムのような風合いがおしゃれで、人気の高い素焼き鉢の1つです。ちなみにモスとは「苔」という意味で、表面に苔が生えたような見た目が由来となっています。
デメリットとしては、粘土を使っているため重く、比較的割れやすということ。高温多湿がつづくとカビが生えることもあるため、生育環境を適切に保つようにしましょう。

3.陶器

陶器 鉢陶器は陶土といわれる粘土を1100~1200℃の高温で焼き上げたものです。
非常に堅く丈夫なため、長く使い続けることができます。また、陶器ならではの品のある風合いはインテリア性も高く、和洋問わずどんな場所とも相性が抜群。独特の美しいツヤを楽しめるのも、陶器鉢の魅力でしょう。
水分も浸透しやすく適度に乾燥することから、植物にも良い環境を整えることができます。寒冷地でも安心して使える点も陶器鉢のメリットといえます。
一方で鉢の重量があり、移動に労力が必要な点はデメリット。また、比較的高価なものが多く、釉薬(ゆうやく)などで仕上げの塗装が施されていると値段も高くなります。釉薬を塗ることで、通気性・排水性が悪くなることがある点も注意が必要です。

4.木材

鉢 木天然の木材を使った木製の鉢は、温かみがあり自然な雰囲気が人気を集める種類です。
観葉植物のナチュラルな魅力をより引き出し、リラックスした空間を築いてくれます。マツや竹など木材の種類によって特徴に違いもあり、見た目の雰囲気や植物を植えたときの組み合わせも楽しむことができます。
一方で、天然素材なので日焼けや湿気に弱く、長く使っていると劣化が進んでしまいます。カビが発生しやすい点もデメリットの1つなため、定期的にメンテナンスをするなどして生育環境を整えてあげるようにしましょう。

5.その他の素材(金属・ガラス・セメントなど)

鉢 金属観葉植物の鉢には、その他にも金属やガラス、セメントなどの種類があります。
金属はレトロでおしゃれな見た目が人気で、屋外でのガーデニングなどでも人気の高い種類です。雑貨店などでインテリア性の高いアイテムも多く取り扱われています。ただ、金属なので水はけは悪く、鉢が過湿になる点はデメリットです。
ガラスは透明感があり、根の成長を観察できる点や水耕栽培などを楽しむことができます。市販のグラスなどを使って育てるなど、日常的なインテリアとの相性も高い素材です。こちらも水はけが良くないことから、水やりの頻度には気を配るようにしましょう。
セメントは無機質な印象ですが、落ち着いたクールな雰囲気を演出してくれます。多肉植物やサボテンなどと相性が良く、水が染み込みやすく乾きやすい点もメリットでしょう。やや強度に劣り、角部分が欠けてしまうことがあるため取り扱いに注意が必要です。

鉢の選び方のポイントは?

さて、ここまで観葉植物の鉢の種類と特徴をご紹介してきましたが、実際に鉢を選ぶ場合はどのようなポイントを押さえておけば良いのでしょうか?

ポイント1.サイズを確認する

まず大前提となるのが、鉢のサイズを確認することです。基本的には、株の大きさより1回り大きな鉢を選ぶのが目安です。
観葉植物は一般的に鉢の大きさに合わせて成長しますが、適切なサイズを選んでおかないと成長が鈍くなり根詰まりなどトラブルの原因にもなります。例えば、小さな株の状態で大き過ぎる鉢に植え替えてしまうと、根をしっかり張ることができず、成長が遅くなってしまいます。また、鉢が小さいと根が成長するスペースがなくなり、生育環境が悪くなってしまうでしょう。
鉢は号数によってサイズが表記されているため、下記の表を参考にしながら最適な鉢のサイズを選んでみましょう。

鉢の号数 鉢の直径
1号 3cm
2号 6cm
3号 9cm
4号 12cm
5号 15cm
6号 18cm
7号 21cm
8号 24cm
9号 27cm
10号 30cm
11号 33cm
12号 36cm

ポイント2.株の高さに合わせて鉢の深さを変える

2つ目は、株の高さに合わせて鉢の深さを変えるということ。
観葉植物にはゴムの木やウンベラータのように縦長に成長する種類や、ペペロミアのように低い位置で成長する種類があります。鉢を選ぶ際は、植物の高さに合わせて、深さを変えるようにしましょう。
具体的には、背が高い株なら深さのある深鉢を、背が低い株なら浅鉢を選ぶようにします。株の高さに合った鉢を選ぶことで植物の成長が促進されるだけでなく、見た目のバランスも良くなりインテリア性もアップするでしょう。

ポイント3.植物の特徴に合わせて選ぶ

観葉植物の特徴に合わせて鉢を選ぶことも大切なポイントです。
観葉植物は種類によって乾燥状態や温度、水分量など好みが違っています。例えば、多肉植物は茎や葉に水分を溜め込む性質を持っており、土が湿った状態が続くと生育に影響を与えしまいます。このような場合、通気性や排水性の高い鉢を選んでおけば、トラブルを避けることができ、植物を元気な状態に保つことができるでしょう。
事前に自分が育てている・購入を検討している植物の特徴を調べておくと、鉢を選ぶ際の参考になります。

ポイント4.室内のインテリアとの相性をみる

お部屋のインテリアやテイストに合わせて鉢を選ぶのもおすすめです。
観葉植物は成長を観察するだけでなく、インテリア性の高さも人気のポイントです。そこで、お部屋の雰囲気やコーディネートに合わせて、鉢のデザインを選んであげると楽しみ方がより一層広がるでしょう。
また、植物にとって快適な生育環境と、鉢のおしゃれさを両立したいなら、もうひと工夫を施してあげましょう。
例えば、大きめの金属製の鉢を用意して、やや小さい素焼き鉢に植えた観葉植物並べてあげれば、生育環境とおしゃれさを両立できます。もちろん、丁寧に手入れをすることで金属製の鉢に直接植えることも可能ですが、初心者の方や多忙な方にはおすすめのアイデアです。

APEGOは観葉植物のサイズから商品を検索することが可能

今回は、観葉植物の鉢の種類と特徴、選び方のポイントをご紹介しました。
鉢にはプラスチックや素焼きなど、それぞれ違った特色を持った種類が揃っています。通気性や排水性といった機能面はもちろんですが、デザインや形状を変えるだけで、インテリア性やおしゃれさを高めることができます。
APEGOでは、観葉植物の種類だけでなくサイズからも商品を探すことができます。また、株のサイズや植えている鉢のサイズも掲載していますので、購入時にはぜひ参考にしてください。