観葉植物の剪定方法と正しいタイミングについて

観葉植物を長く育てていると、どうしても枝や葉が成長し過ぎてしまい樹形が崩れてしまいます。見た目にもよくありませんが、そのまま放置しておくと成長不良や病害虫の発生につながってしまうため、定期的な剪定が必要です。
しかし、いざ剪定をするとなると、タイミングや正しい剪定方法など分からないことも多いのではないでしょうか。
そこで今回は観葉植物の剪定について解説します。剪定が必要な理由や適切なタイミング、具体的な方法などをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

観葉植物を剪定する目的は?

ウンベラータ 新芽枝や葉が長く伸びすぎた観葉植物は、定期的に剪定する必要があります。剪定の目的は大きく3つです。
  1. 成長により崩れた樹形を整える
  2. 病害虫の発生を予防する
  3. 不要な枝葉を切り落として若い芽の成長を促す

1.成長により崩れた樹形を整える

1つ目は成長により崩れた樹形を整えること。購入時の観葉植物はきちんと手入れがされ、枝葉の量やバランスが整えられています。
しかしある程度成長が進むとどうしても部分ごとに成長のムラが出てしまい、樹形が崩れてしまいます。観葉植物は見た目を楽しむインテリア性も魅力なだけに、剪定をして崩れた樹形を整えてあげましょう。

2.病害虫の発生を予防する

2つ目は病害虫の発生の予防です。成長が進むと葉や枝が密集してしまい、互いが重なり合うような状態が生まれます。長く密集状態が続くと風通しや日当たりが悪くなり、植物の成長を阻害してしまいます。
また密集地帯は病気や害虫が発生しやすくなるポイントです。剪定をして枝葉同士のバランスを保ち、病害虫の発生を予防しましょう。

3.不要な枝葉を切り落として若い芽の成長を促す

3つ目は、不要な枝葉を切り落として若い芽の成長を促すためです。同じ株の観葉植物でも、成長した時期によって古い枝葉と若い枝葉が存在します。古い枝葉はどうしても成長が鈍く、そのまま育てていても新芽は生えてきません。
そこで古い枝葉を剪定で切り落とし、その分の養分を若い枝葉に与えてあげましょう。こうすれば新芽の成長が促され、長く若々しく元気な状態を保てます。

観葉植物の剪定のタイミングは?

さて、観葉植物を剪定するのに最適なタイミングはいつなのでしょうか。ポイントとなるのは成長期です。

剪定は成長期の4月~7月が目安

観葉植物の剪定のタイミングは、植物が活発に成長する「成長期」を目安にしましょう。具体的には4月~7月の時期がおすすめです。
直接枝や葉を切り落とす剪定は、どうしても植物にダメージを与えます。ダメージを最小限に抑えるには、植物が元気に成長している時期を選ぶ必要があります。冬の休眠期に剪定をするとダメージが大きいため避けるようにしてください。
また、8月や9月も成長期に含まれますが、気温が高い8月の剪定は観葉植物にとって負担が大きくなります。9月になると徐々に成長が鈍化していくため、4月~7月がベストです。
枯れ葉や枯れ枝を少し切り落とす程度なら問題ありませんが、全体のバランスを整えるような大掛かりな剪定は2~3年に一度くらいを目安にしてください。あまり頻繁に剪定をすると、負担が大きく植物が弱ってしまいます。
成長具合を観察して、最適なタイミングを選んでみましょう。

観葉植物の剪定方法3つのポイント

剪定 観葉植物ここからは観葉植物を実際に剪定する方法について解説します。剪定をする際は、事前に道具を準備します。具体的には、
  • 剪定ばさみ(必要ならノコギリ)
  • 手袋・グローブ
  • 新聞紙
  • ゴミ袋
  • 癒合剤
などを用意しておくといいでしょう。剪定ばさみやノコギリはあらかじめアルコールや熱湯などで消毒しておきます。汚れたまま使用すると病気のもとになるので注意してください。
作業中の怪我や樹液による汚れやかぶれを防ぐために、手袋やグローブがあると安心です。また作業後は剪定した枝葉を処分する新聞紙やゴミ袋を用意しておきましょう。
癒合剤(ゆごうざい)とは剪定した切り口を保護するための薬剤です。剪定した箇所から病気が侵入しないよう守るだけでなく、傷の治癒を促します。太い枝や幹を剪定するなら、事前に癒合剤を園芸店やホームセンターで購入しておいてください。
では、具体的な剪定方法を3つのポイントから見ていきましょう。

ポイント1.どのような形にしたいかイメージする

まずは剪定後にどのような形にしたいかしっかりイメージしておきましょう。
一度切り落としてしまえば、枝葉は元に戻りません。剪定後に後悔しないためにも、最初にどんな樹形を目指すのかしっかりイメージを定めておきます。たとえば、
「スッキリと縦長に整えたい」
「全体が丸みをおびたフォルムにしたい」
「このラインから外側の枝を切り落としたい」
など、方向性を決めておきましょう。剪定中もイメージがしっかり再現できているか、細かくチェックしながら作業を進めていきます。立ち位置や見る角度を変えながら、全体のバランスを意識するのがポイントです。

ポイント2.成長点の少し上を目印に剪定する

成長点とは、観葉植物の幹や枝にある小さく膨らんだ部分です。
成長点細胞分裂が盛んに行われている箇所であり、この部分から新しい芽が生えてきます。剪定をする場合はこの成長点の少し上を目印にカットしていきましょう。成長点の下をカットしてしまうと、成長が鈍くなったり新芽が生えない原因となるので、ポイントをしっかり見定めて剪定していきましょう。

ポイント3.剪定後のケアをしっかりおこなう

剪定後は観葉植物のケアをしっかりおこなってください。切り口が大きい場合は癒合剤を使用して、傷口をケアします。
また剪定後は日当たりや風当たりがよい場所を選び、植物の成長を促してあげましょう。ただ、直射日光は刺激が強くかえって植物の負担となるため、避けるようにしてください。水やりは土の乾燥具合を目安にしてたっぷり与えましょう。
剪定後の成長を後押しするには、肥料を活用するのもおすすめです。長くゆっくりと効果が現れる固形タイプの肥料を選んでみてください。

APEGOは観葉植物の販売だけでなく育て方の相談にも対応

今回は観葉植物の剪定について、目的やタイミング、具体的な方法について解説しました。
観葉植物はある程度成長が進むと、枝や葉が伸びすぎてしまい樹形が崩れてしまいます。また枝葉同士が密集すると日当たりや風当たりが悪く成長を阻害してしまいます。病害虫が発生しやすくもなるため、定期的に剪定をしてすっきりさせてあげましょう。
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